息子に会う楽しみと 別れた妻との再会の気の重さの両方を抱え 

待ち合わせの場所へ向かった


三ヶ月ぶりに会った賢吾は 私の姿を見つけると飛びついてきて 

久しぶりに会う小夜子は 私に静かな笑みを見せてくれた



私の奥底にしまい込んだ罪悪感がうごめいた

確かに当時 彼女の身勝手に腹を立てていたが 

朋代の存在を隠したままであったこと 

それは私の狡さだったのではないか


ずっとそう思いながら ここまできてしまったのだから……