筋肉質な胸板
目線の先には喉仏
まだ少し呼吸が荒い尚
うっすらと汗をかいている
「お前のことで俺が関係してないことがあるなんて許さねぇ。つーかありえねぇし」
「え?」
「なんでそんな泣きそうなんだよ、ちゃんと教えろよ」 
…バカ
ほんとにバカ
尚はバカだ
「尚、苦しいよぉ」
尚、尚、
あたし尚が好きだよ、
「…ん」
尚はあたしの頭をポンポンと撫でる
何も聞かないでただあたしを安心させるみたいに。
「尚?」
「ん?」
「んーん。なんでもない、」
尚、好きって幸せな気持ちになったりするけど
…辛いよ
空はやっぱり真っ青だった。