家を知ってるだけに厄介で。
当然の様にしょっちゅう押し掛けて来た。

何度も続けるうちに、
やはり私は彼に恋をした。
中学時代にほんの少しだけ彼が気になっていたのだから、尚更。

セフレという関係は、片方が感情を抱くと非常に厄介である。

抱かれる事が苦しかった。
でも、抱かれなくなるのは嫌だった。

「ねぇ、今俺としかヤってないの?」

「俺だけとか重いよ~他の男ともヤれば良いじゃん」

兎に角ヤりたい盛りの男子高校生。
お互いに感情等無いと思い込んでいた彼は、サラりとこんな事を言ってくれた。

重いと思われたくない。
嫌われたくない。

恋になると救いようのない馬鹿な私は、
その言葉通りに他の男とヤって、何気無い振りをしてそれを話題にした。

当時何でも話せる仲だったメンバーとの女子会中。
その話をして、1人の女の子に叩かれたのを憶えている。

自分を大切にしなさいって。

今思えば、本当に他の男とヤる必要なんてなかったのに。
私はまだ、嘘を覚えていなかった。

言えないまま、苦しいまま。
そんな事は長続きせず、どれくらい経ってからかは忘れたが。
想いを打ち明けた。

良い返事をもらい付き合う事になったけど、
2週間で終了。