卒業式の朝、制服を着て家を出た。雪が残っている歩道をいつものように歩いた。 この道を歩くのもこれが最後だ。九年間の憎しみや悲しみがこもった通学路。 わたしは思い返していた。 高田。竜川。小鹿。花田。荻野。伊藤。佐々木…… ついでに西口も…。 どんなに時がたっても許すことなんかないだろう。憎くて憎くて憎くて仕方がない。