『吐き気がします。お腹も痛いです。』


そう答えると西口は座っているわたしの手を引っ張った。


「嘘をつくな!!サボりたいだけだろ!!」


西口は怒鳴った。
あいにく、保健室の先生は不在だった。


『どうして嘘だと思うんですか?』


わたしは西口の目をしっかり見て聞くと、一瞬考えてから口を開いた。


「あのな、どうだっていいんだ。お前が体調悪いとかどうだっていい。授業を受けてない生徒がクラスにいることが問題なんだ。」