妻とは別居。生徒にはバカにされる。自分のグラスにはイジメがあり、保健室登校をしている生徒がいる。

そんなストレスからだろう。まだ若いのに髪の毛は薄くなっていた。


「山崎、いつも保健室は体調が悪い人がくる場所だぞ。お前のサボる場所じゃない。」


西口は強気というより、狂ったような怒り方だった。


『体調が悪いんです。』


わたしは西口から目をそらして答えた。


「どこがどう悪いのか言いなさい。」


西口の目はもうどこを見ているのかさえわからなかった。これが"キレる"ということかもしれない。