「みくは生きてて楽しいだろ?自分の足で歩くことも出来る。僕は障害者だ。一生結婚もできないかもしれない…。何で僕だけ…。」 兄は泣きながらわたしの目をじっと見つめてきた。 『は?なに自分ばっかり不幸ぶってんの。馬鹿みたい。死にたきゃ死ねば。』 わたしは二人をほっといて家を出た。 腹が立ったのだ。 兄が死にたくなる気持ちもわかる。一生歩くことが出来ない。歩くってどんな感じなのだろうか。 そう思ってきたのだろう。