「馬鹿なこと言わないの!」 「うるさい!!ほっといてくれ!!」 わたしは怒鳴り声がするリビングへと向かうと、包丁を持った母が泣き崩れていた。 『なにやってんの?』 わたしは驚いた。 「何でこんな体に生んだんだよ。こんな体なら死んだほうがましだ… 死なせてよ母さん…。」 どうやら自殺を試みた兄を母が止めていたらしい。 母はただ泣いていた。 『お兄ちゃん死にたいの?』 わたしは兄に聞いた。