笹島はわたしを教壇に立たせみんなを集めた。 「みんな、こいつがうちらの足を引っ張るんだよね。みんなで教育しよう。」 笹島は腕を組んで笑った。 「ほら。歌えよ。指導してやるから。」 みんなが教壇のわたしに注目した。うつむくしかなかった。 「うたえ!うたえ!」 手拍子をし、歌えコールが沸き上がった。 涙を堪えた。絶対に泣かない。泣いたら負けたことになる。 泣くもんか。