『ご乗車、ありがとうございます。このアトラクションでは、急な落下が伴いますので、心臓の弱い方はお乗りにならないようお願いいたします。また、落下速度が速いため、振り落とされないよう、しっかりと安全バーをお付けください』
そこまでアナウンスが言ったあと、係りの人が安全バーを確認しに動き回る。
すべての確認が終わったあと、
プルルルルルル!
『それでは、行ってらっしゃませ』
そう、アナウンスが告げ、ゆっくりと進み始める。
ドキドキドキと高鳴る心臓。
「た、楽しみです」
「・・・ん」
「・・・あの、そんなことより・・・」
「・・・?」
綺麗な顔がこちらを振り向く。
ドキっ・・・
(い、今の・・・何っ!?)
(まあ、いいや)
「あの、手・・・本当に離さないんですか?」
ちらりとつながれた手を見ながらいう。
