「つまんなかった」
「・・・・・」
「もうちょっとレベルの高いお化け屋敷かと思ってたのに、なんなのこのクソレベル。ありえない」
文句をブツブツと言いながら眉間にしわを寄せ帰ってきたハル。
そして同じく眉間にしわを寄せ、不機嫌オーラ丸出しの恭弥。
てけてけっと恭弥のところまで走っていき、
「き、恭弥さん?楽しく・・・なかったのですか?」
ずっと不機嫌な恭弥に、心配になり、聞く。
「・・・わりぃ」
一言だけ言うと、
「ぁわ・・・・!」
もう一度、恭弥がわたしの手を握る。
さっきもつないだはずなのに、せわしなく心臓が暴れる。
(お、男の人と手をつなぐなんて、あまりないから・・・!)
