目の前には、振り上げられたモップから私をも守ってくれた、恭弥がいる。
「あ、・・・って、何普通に女子トイレ入ってんの?馬鹿なの?」
「まー、緊急事態だし?しょうがないんじゃない?」
ハルと蓮も入ってきた。
「み、南野君、水嶋君に、兵藤君・・・・!?」
背の高い恭弥が目の前にいるせいで、ギャル2人の顔は見えないが、なぜか怯えている。
「てめぇら、何してんだ」
恭弥の声はいつもより低く、恐ろしい。
「こ、怖かった~!この女、あたしに飛びかかってきたから、咄嗟にモップを持って、抵抗しようとしたのぉ~!」
「え・・・!?わたしは何も・・・」
「ひっどぉい。あたしらに罪なすりつけようとしてんの?さいあくぅ」
さきほどと比べ物にならない、甘ったるい声で恭弥にしがみつくギャル2人。
