いい加減恥ずかしくなってきた。


教務室、どこだ。


そして、見つけたとしても、どんな所なんだろうか。


その時、キーンコーンカーンコーン。


チャイムが鳴った。


バタバタバタと教室に入っていく生徒たち。


さっきまで喋り声であふれかえっていた廊下だが、一気に静まり返る。


「あ、いたいた」


後ろの方で聞きなれた声がした。


ぱっと振り返る。


「は、ハルさん・・・」


「恭弥も馬鹿なのかな。なんで教務室なんて向かわせたんだろ」


見知らぬ人しかいないところから現れた、ハル。


何だか不安なときに現れたハルを見ると涙が出てきた。


「うぅ・・・は、ハルさん・・・」


「え、ちょ、なんで泣いてんの?」


「うぅ・・・・」


「え、い、意味わかんないし」


おどおどしながらも、ふわりと頭の上に手を乗せてよしよし、と撫でるハル。