カルタの庭で


「それに、カイラ嬢のそばには、必ずクライシス公爵がいらっしゃるでしょう?」

隣国からの客人をマナーハウスに通すの?変な話ね。

「カイラ様であるのに、宮殿へは入らせないつもりか?」

「安全のためゆえ、マナーハウスにご案内いたします。」

安全のため、ねぇ?

「わかったわ。なら、大公殿下にはいつお会いできるのかしら?」

「殿下も、カイラ嬢が到着したら、マナーハウスにいらっしゃるそうですが?」

なるほど…自分の宮殿を隣国からの生贄で、汚したくないのね。

「なんて失礼な大公殿下なのかしら。」

「あ、いえ。閣下が宮殿に赴くのを拒否しておりまして。」


「なんで?!」

いや、理解できない。仮にも一国の大公でしょう?

「王宮では、閣下に対して極端に偏った愛情を向ける女性や、陰口をたたく貴族、間違った方向に進みそうな貴族に、母君からのプレッシャーに正妃様や兄君、姉君からの嫌味…いろいろと苦労されているのです。」

ん?聞いた話と違う。