カドミルタ王国 ミカルウタ領
特に、果物のブドウ作りが盛ん。
そして、夏は涼しく冬は暖かいという気候のためか、避暑地として有名な領地。
その領主である、ジールミント・ミカルウタ・クライシス公爵はただいま、
料理中であった。
「なぜ、ココには使用人が一人もいないのよ。カルタ城にでもいるわよ?!」
「あのな、カイラ。俺は、使用人とかいれねぇ主義なわけ。わかるか?」
「でもでもでも!!前クライシス公爵のときにはいたじゃない!!」
ジルはいきなりため息をついた。
「実は、あいつら、全部親父の愛人だったんだぜ?」
「ああああああああああああああ愛人?!」
愛人なんかお父様にもいらっしゃらないのに・・・。
「料理してたのは、元・コックのキララ。あいつは、お袋の友達だ。」
「夫人がいたときは、どうだったの??」
流石に、奥さんがいるのに愛人を家で囲うだろうか・・・・?
「お袋が死んだとたんに、愛人生活。俺は離れに逃げた。姉貴も。姉貴なんか、親父に手を出されるところだったし。」
女好きにもほどがある・・・。
「ちなみに最年少の愛人は10歳。そいつは、今は13で、姉貴の小間使いしてる。親に売られたやつでさ。」
「・・・・一番年上は・・・?」
気になる。。。
「聞いて驚くなよ?」
ジルはにやりと微笑む。
「親父より、年上。」
叔父様は確か。。。
亡くなった時に38だったから、いてもおかしくないわよね。
「いてもおかしくないって思うかもしれねえけど、おばあ様より年上だ。」
おばあ様は今、60でしょ?
「60代ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ?!」