カルタの庭で


「ふふ、お姉さま、ローラ、今晩はこのくらいにいたしましょう。明日、ドレスの仕立て屋が来ますの。一緒にいかがですか?」

ニッコリと、付け加える。


「今日はお泊りになりませんか?」

「いいんですの?お姉さま。」

「じゃあ、お言葉に甘えようかしら。」

しかし、ルイーズとカイラの口は止まることを知らなかった。部屋に入り

寝間着に着替え、恋愛話を始めたのだ。

「お姉さまは、お兄様のどこがよろしいんですの?軟派ものですのに。」

「そこがいいのよ!」

カイラは目を丸くする。

確かに顔はいい。一般より上。美青年だ。

だが、軟派ものという理由から、どこの貴族からも敬遠されていた。


「だって、あたくし、女性の声に囲まれたいもの。丁度いいわ。殿下の嫁はあたくしの嫁でもあるもの。」

「お声が好きなんですの?」

「ええ。ハスキーボイスに、可愛らしい声。男とも女ともいえる声・・・。声は素晴らしいわ・・・。」

そして、ルイーズもこの特殊な趣味から敬遠されていた・・・。