「おはようございますお姉さま!!」
「おはようカルラ。」
僕の腹違いの姉。
今日は僕に剣を教えてくれるんだ。
お姉さまの剣裁きはかっこいい。
女の人なのにとてつもなくダイナミックで、剣に曇りがない。
真っ直ぐなんだ。
「じゃあ、まずは構えからね。」
お姉さまはお嬢様演技のレッスンがあるのに、朝食後の3時間僕の練習についあってくれている。
「はいっ!」
僕はお姉さまの真似をする。
「こうですかっ?!」
早く強くなりたい。早く剣で人を守れるようになりたい。お父様と、お母様、セレネ様に、お兄様たち。ルイーズお姉様にローラお姉さま。
それに、カイラお姉さま。
「そうね、もう少し足を開くといいわ。あとは、もう少し肘を閉じて・・。」
構えだけでも僕には時間がかかる。
お姉さまは5つで騎士になって、7つで騎士団長になったって聞いたんだけどなあ・・・。
僕には剣が向いてないのかなあ・・・。
勉強は嫌いじゃないけど、剣のほうが好き。
上手になりたい。
「構えはよくなってきたわ。じゃあ、私の技を先に教えるわ。基本的な技は、ジルに聞いてもらえる?」
ジールミント・カドミウタ・クライシス公爵!!
ぼくの憧れの№2!
「はいっ、お姉さま!」
カイラお姉さまの技かぁ・・。


