カルタの庭で


彼女は悪霊が苦手なため、カルタ領には巨大で強力な結界を張ってある・・・。

「!!何者です!!」


「驚かせたかしら・・・。」

「お姉さま、こんばんわ!!」

突然の訪問者は、兄嫁ルイーズと、ローラだった。

「あら、お姉様に、ローラ、いらっしゃいませ。」

内心びくつきつつ、素直に喜ぶ。

そして月の下の女子会は、数分で終了し、次の日部屋の中での茶会で女子会の代わりにするのだ。

しかし。

この日は違った。

月の下の女子会は、日付が変わる、二時間前まで続いていた。


「ねえ、そろそろ、カイラに縁談がいると思うの。ローラだって、ジュラード伯爵とお付き合いしてるじゃない?」

「ルイーズお姉さま、伯爵とはお付き合いしてませんわ。彼は私の騎士団長というだけですわ!私の求める男性は、あんな、軟派な男性ではなく、カルラみたいなメガネが似合う男性ですわ。」

ローラは確かにジュラード伯爵と付き合っていない。それをカイラは知っているためゆったり微笑んだ。ローラの想い人は自分の遊んでいる幼馴染であることも。メガネが似合う男性と言われると、彼女にはセルムーン子爵しか思いつかない。

「お姉さま、ローラの想い人はセルムーン子爵ですわ。」

「え?レオンなの?」

本名、レオンハルト・セダルタ・セルムーン。

通称レオン。

そして、姉、ルイーズのいとこである。ルイーズの母は、カドミルタ王国の人間だったが、父は隣国ホースカトレナの王なのである。

セルムーン家自体、カイラたち、カドミルタル家とは親戚関係にあたる。

「い・・・いえ。あんな軟弱もの、\\\」

「照れすぎですわ。ローラ?」

「ふふっ。まあ、あたくしはハーレム希望ですもの、ルディアス殿下と結婚してよかったのかもしれないわ。」

ちなみに、ルイーズは女性が好きだ。