カルタの庭で


***

「陛下。カイラ公爵閣下がお見えになりました。」

私はただ下を向いている。

「お父様、お人払いを。」

一言告げる。

「ああ。お前たち、少し下がってくれぬか。」

使用人たちは心得たように一礼すると下がっていった。

「カイラ。よく受け入れてくれた。礼を言う。」

「お父様、暴れてもよろしいのですよね?」

「もちろんだ。」

私は暴れる許可をもらった。

お父様への好感度が32上がった。

「しばらくは守りたくなるような王女を演じてもらう。暴れてよくなれば連絡する。」

「分かりましたわ。」

そしてお父様は扉に目を向けた。

「もうすぐ来るはずなのだが・・・。」

「誰がですの?」

「王女らしくなるように、まあ、教育係りだ。」

教育係???!!!

なんで。私、王女らしいじゃない。

「失礼します。遅くなって申し訳ありません。父上。」

「お、、、お兄様?!」

なんで、ルディアスお兄様なの?!

キールお兄様にしようよ。せめて。

ルディアスお兄様は、王太子だもの忙しいはずよ。

「お前のためなのだ。キールもいる。」

「よろしくお願いしますわ。キールお兄様。」

私はルディアスお兄様を無視し、キールお兄様にお辞儀する。

そして、視界の端にお母様を見つけた。

「お母様!!」

「カイラ、叫んではいけませんわよ?」