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「陛下。カイラ公爵閣下がお見えになりました。」
私はただ下を向いている。
「お父様、お人払いを。」
一言告げる。
「ああ。お前たち、少し下がってくれぬか。」
使用人たちは心得たように一礼すると下がっていった。
「カイラ。よく受け入れてくれた。礼を言う。」
「お父様、暴れてもよろしいのですよね?」
「もちろんだ。」
私は暴れる許可をもらった。
お父様への好感度が32上がった。
「しばらくは守りたくなるような王女を演じてもらう。暴れてよくなれば連絡する。」
「分かりましたわ。」
そしてお父様は扉に目を向けた。
「もうすぐ来るはずなのだが・・・。」
「誰がですの?」
「王女らしくなるように、まあ、教育係りだ。」
教育係???!!!
なんで。私、王女らしいじゃない。
「失礼します。遅くなって申し訳ありません。父上。」
「お、、、お兄様?!」
なんで、ルディアスお兄様なの?!
キールお兄様にしようよ。せめて。
ルディアスお兄様は、王太子だもの忙しいはずよ。
「お前のためなのだ。キールもいる。」
「よろしくお願いしますわ。キールお兄様。」
私はルディアスお兄様を無視し、キールお兄様にお辞儀する。
そして、視界の端にお母様を見つけた。
「お母様!!」
「カイラ、叫んではいけませんわよ?」


