カルタの庭で


「もちろんよ。わたくし、革命を失敗させる予定なの。」

「え?」

失敗させたら困るの、カドミルタじゃないかしら・・・?


「まず、わたくし、手を貸すつもりないわ。」

「馬鹿か。成功させて、公爵を脅せばいい。」


うん。みんな意地悪ですねえ。

私この人たち敵にしたくないわぁ・・・。


「一度王宮に帰らなきゃね・・・。レオン、そうジルに伝えといて。」

私は、明日の朝、カルタを旅立つことにする。

馬を飛ばせば半日だし。


「クリス。先触れの使者送っといて。」

「分かったわ。・・・カイラ、ありがとう。」


すぐにさっきの件だと察した。でも私は過ぎたことは気にしたくない。

「なんのことだか分かたないわ。私は眠るわ。」


私は寝室へと戻り、急いで寝間着に着替え横になった。

不規則な生活もお別れなのかしら。

それはそれでさみしいわね・・・。


そして、私は深い眠りについた。

目ざめたら私は男の腕の中だった。

「おはようございます。姫。」


「あなたは・・・。」


「突然の無礼、お許しください。王からのご命令です。」

「お父様の。」

言われてみればいたことがある顔だ。格好が使用人より少し高級感があるため執事だろうか。

「離していただいていいかしら?」


よく見れば、王家の紋章が入っている、馬車だ。

「きっと、馬を飛ばしてくるから迎えに参れと、王が。」

お父様らしくて何も言えないわ・・・。