カルタの庭で

レオンは嘘をつくときに右の拳を握る癖がある。そして、瞬きする。

彼は今その二つを同時にやってのけた。

「嘘でしょう?レオンは何で自分で悪役になるの?!」

「悪役は俺だけでいい。」

やっぱりこの男は変だ。

「カイラ、この話は、なかったことにできる方法は一つあるわ。」

「え?」

「でも、あなたにはできないわ。」

私にできない一つの方法?

「わたくしはお勧めしないわ。」

「なんで・・・。」

もしかして・・・今の地位を捨てろってこと?

「逃げることだもの。」

やっぱり。

「あなたが逃げたら、ローラが嫁がされるわね。」

ローラが私の代わりに・・・?

それだけは嫌。嫁に行くよりも嫌。

「クリスに口では勝てないわね。・・・行くわ。トモラエル公国で思う存分に暴れてくるわ。」

私は行くしかない。

この国のためではなく

妹のために。

「ちなみに、お嬢様ブリっこを完璧にするようにって陛下が。」


・・・・・・・。お父様。私が拒否しても引っ張ってでも連れてくつもりだったのね・・・。
それでも父親なのかしら。娘を危険にさらすなんて。

「それで。ミヤコが専属の仕立てメイドになるってさ。」

ミヤコが!!

楽しくなりそうだわ。まあ、トモラエル生活満喫しちゃいましょう♪

「あ、俺、いとこに会った。」

「ユリナ・ミヒャエル・・・?」

「あいつのこと、頼みたくて…さ。」

ん?私が守れとでも?

おかしくないかい?セルムーン子爵。

「ユリナは俺のことを知らない。ルイーズ様くらいしか知らない。あいつ、もうすぐ売られるらしいんだ。何かあったら、あいつの母親もろとも、拒否してもルシフェン男爵を頼ってくれ。」

いいとこ、あるじゃない。

「わかったわ。それで、私はいつ行くことになるのかしら。」

「一か月後。こちらから第三公子に縁談を持ちかける。いいか、絶対に好きになるな。」

「なるわけないわ。もし成功しなかったら私は帰れるのよね?」

始めから帰ることを考えるのもどうかと思うけどいいわよね。少しくらい。