「脅された・・・。」

私はレオンをキッとにらむと彼はニヤと笑みを浮かべた。


「レオン、エリカ呼んでほしいのね?」

「そ、それは困る。」

私はニッコリ微笑むと彼に告げた。

「で、用事でもあるの?」

「ああ。昨日、」

トモラエル公国のことだわ・・・。

昨日の戦いの間クリスはいなかったし、密偵かしら?

「トモラエル公国にでも密偵に行ったの?」

「そうよ。それでね、カイラにいい縁談があるの。」

縁談・・・?私、結婚するってこと?

え?はい?

誰と・・・?

「第三公子キリルレイド・シュライン公爵閣下」

「いやよ。」

どうせなら王太子くらいにしてよね。

「我が国は彼の革命を援助する。もし成功した暁には、」

「私に嫁げと・・・。」

革命が成功したらどうなるかわからないものね。

カドミルタに背くことがあったら知らせろということかしら?

「彼に嫁ぐという項目で、トモラエル公国の内情を探ってきてほしい。」

「・・・私しかいないのね・・・。」

国を離れたくない。

騎士団を離れたくない。

私は

「行きたくない。」


「カイラ、わがままはダメよ。」

わかってる。私は行くしかない。お父様の命令ならば従わなければならない。

わかってるけど・・・私は、好きでもない人と結婚なんか嫌だ。

「国のために頼む。」

「レオンは、国のためっていうけど、自分のためでしょう?!ローラに求婚するためでしょう!!クリスだって・・・私が行けば騎士団で副長になれるものね、。二人して自分のためなんでしょう?!」

あ・・・。私の悪い癖だ。レオンとクリスには言い過ぎちゃう。

「ち、ちがうわ!カイラ!わたくしはそんなこと!!「そうだ。」レオン?!」

「少なくとも俺はそうだ。」

嘘だね。レオン。