「はあ・・・。」
彼女は疲れていた。周りの女性はローラを除き結婚している。
同い年の友達でさえみな、14には婚約し、16には結婚している。
先日、一番の親友、クリスも結婚し、18になっても独り身なのは彼女だけなのである。
騎士であり、役人であるという地位に加え、王族出身の公爵そのうえ美人となれば、普通どんな男でも群がるはずであるが、
彼女は違った。
まず趣味。
ドレスの見立てなどはもちろんだが、
一番は兄キールとともに、幼馴染にあたる、セルムーン子爵にイタズラすることや
木登り、水泳、寒中水泳・・・・・など
とにかく男顔負けの趣味なのだ。
そして暇になれば領地で農業を手伝ったり、自分で買い物をする。
その分、領地の民からは慕われていて、普通に打ち解けている。
しかも、彼女は薬草や毒にも詳しく、更に感も鋭く、毒見などなくても、感でたいてい見分けられるのである。
そして、特技は
剣術に弓矢、馬術。勉学にも非常に優れており、何か国語も話すことは普通。
古語も理解し、算術ももちろんのこと、医学、生物学、化学、占星術もすべて理解しているため、彼女の話についていけるもの、あるいは特訓についていける者がいないだけなのだ。
しかし、彼女はこれだけではない。
いわゆる第六感があるのである。


