「そうなんですか。」

そして、ローラとカイラが見つめあうと同時に、警報が鳴り響いた。

「団長、敵襲であります!!」

カイラはパッと目を見開くと、その騎士に一言告げる。

「私が行くまで、必ず食い止めろ。ジルはどこにいる。」

「戦っております。」

「わかった。私がいくまでは指示はジルに任せる。妹と姉を私の部屋に避難させたいのだ。戦況はどうなっている。」

カイラは冷静に聞いていく。

「見たところ、隣国の、トモラエル公国のようです。」

「厄介だ。すぐにいく。」

トモラエル公国は戦好きで有名なところだ。そして、血の気が多いものが多い。


「ローラ。行くぞ。」

「あ、はい。お姉さま。」


「ルイーズお姉さま・・・?」

カイラは声を上げた。カイラは顔を上げた。

「なんだか騒がしいけどどうしたの?」

「敵襲ですわ。お姉さま。トモラエル公国のようですの。私の部屋に避難しましょう。」

ルイーズは素直に頷いた。義理の妹を守りたいのが本心だが、こんな場所では守れない。

戦場はカイラのほうが慣れている。

「行きましょう。早く。」


カイラの部屋まで庭から歩いて5分かかる。彼女はその距離を最短ルート(窓からはいったり)で済ませ、1分で走りぬいた。

「さあ、ここに。」