「一つ、聞くけど」


 ミサトは、ホルダーから銃を取り出しながら言った。


「作戦とか、あるわけ?」

「ねェよ。だが目的ははっきりしている」

「エイジ奪還大作戦」


 笑いながら、ミサトは言った。


「それと、ユイもな」

「はいはい。わかったわよ」


 言いながら、ミサトはサバイバルジャケットにありったけの弾丸を詰め込んでいる。


「銃はそれだけでいいのか?」

「えぇ。あたしには充分」


 弾をこめ、ロックを解除する。

 この圧倒される組織の全容を見ても、ミサトは全く動じていない。

 むしろ、何処か楽しそうにさえ見える。