BRACK☆JACK~本章~



「持っていくの、それ?」


 いきなり、ディーラーの女が声をかけてきた。


「そんな荷物、戦闘じゃ邪魔になるだけよ?」

「やぁよ、置いていくなんて。大金が入ってんのよ…って、何で?」


 何故この女は、ミサトが部外者だということが分かったのだろう。

 女はその質問には答えずに、すっと何処かに歩き去っていった。

 少し気になったが、だんだんと騒ぎが大きくなるのを見かねて、ミサトは走り出した。


「レン!!」


 スロットマシーンの影に隠れているレンを、ミサトはやっと見つける。


「てめェ今まで何処にいやがった!?」


 顔を見るなり怒鳴られて、ミサトはむっとする。