BRACK☆JACK~本章~

 ホントは動揺しているのを悟られないように、ミサトは平静を装って、ゆっくりとレンの後に続いた。


「ねえ、何を話してたの?」

「ん? …あぁ、ジャパニーズ・ヤクザの女ボスが遊びに来た、ってな」

「…何それ」

「ま、ここまで来たからにゃ、楽しまねェとな」


 そこで、エレベーターのドアが開く。

 目の前には、今が昼間とは信じられないくらいに、ネオンと電飾が豪華に施されたカジノがあった。

 ミサトは思わず、息を飲む。

 カジノの入り口にはガードが二人立っていて、レンとミサトにボディチェックをした。

 ついでに、アタッシュケースの中も調べられる。