あたしは・・・。


あたしは翔といたい。
もう一度会って話がしたい。


――――でも・・・・・・。



「翔のことは忘れるよ。婚約者がいるんだから・・・」


「・・・そう・・・」


「じゃぁ、日本を離れても平気かしら・・・?」


「え・・・?」


「婚約相手の方はね、アメリカの大企業の息子さんなの。って言ってもちゃんと日本人だけどね」


それって・・・アメリカに住むってこと!?

秋ともお別れ!?

翔とも・・・?


「ん・・・。わかった。アメリカに行くよ」


「えっ!?ホントに行くの!?」


「何で?お父さんが決めたんだから・・・あたしには逆らう権利なんてないでしょ?」


「そ、そうだけど・・・」


「未来、ホントに翔くんのことはいいのね?」


「・・・・・・うん」


きっと・・・翔はモテるから、あたしなんかのことは忘れて次の恋をしたほうがいいんだと思う・・・。


「そろそろ時間だし、行きましょうか・・・」


「・・・うん」




ごめんね・・・、翔・・・。


大好きだよ・・・。それは、これからも変わらないから・・・。