「準備はいい?」


「・・・あぁ」


「じゃぁ、入るよ・・・」



――ガチャっ。



「お父さん、お母さん・・・今日は紹介したい人を連れてきたの・・・」


未来の両親の目が俺へ向けられる。


すっげぇ緊張する・・・。
でも、認めてもらうために頑張らなくちゃいけねぇな・・・。


「初めまして!未来さんとお付き合いさせていただいてます!宮本翔と言います!!」


「座りなさい」


未来のお父さんがそう言った。


「は、はい。失礼します」


「未来、なぜ言わなかったんだ?」


「そ、それは・・・」


「なぜ言わなかったんだっ!!お前をそんな娘に育てた覚えはない!!」


――バシッ。


「っ・・・」


・・・は?
何今の・・・。

横を見ると未来が頬を抑えていた。

俺は血が上り未来のお父さんに言った。


「何で未来を殴るんですか!?未来は悪くないんです!俺が・・・俺が惚れたんです!!だから、殴るなら俺を殴ってください!!」


「君は帰ってくれるかい?」


「・・・は?」


「聞こえなかったのか?帰ってくれ。それと、未来とは別れてもらう。未来には婚約者がいるんだ。君なんかよりも良い息子さんがいるんだ」


「あたし、翔じゃなきゃ嫌だから!!」