一回ためて私をチラリとみたKabutoは…したり顔で言葉を続けた。
「彼女にイロイロと聞きたい事があるんでね…。
俺が勝ったら…彼女を残して即刻消えてもらう…!」
「…そんなの勝手よ…!!」
「…よいだろう…。」
Kabutoの申し出に私はくってかかるのを…殿に制された言葉に絶句した。
殿がまさか…Kabutoの条件を飲むなんて…信じられないし…信じたくなかった…。
「…殿…。」
複雑な思いに駆り立てられながら…私はなんとか気持ちを押し付けて声を絞り出した。
「…吉乃…。
わしはそんなに信用出来ぬか?」
殿の言葉が…胸に重く突き刺さった…。
「いえ…。
そんな…。」
「わしは吉乃の中では…子供のままかもしれぬが…わしは…そなたの事を母の変わりだと思った事など一度もない…。
―――わしを信じろ!!
みすみす渡してたまるか…。」
殿の気持ちが痛く伝わり私はただ頷く事しか出来なかった。
私が抱えていた不安が…殿を追い詰めていた真実を突きつけられた。
やがて殿は振り返りもせず彼のいるステージの下に飛び降りて対面した。

