殿は…ヤスケの巨大な背胸筋に一発…バンっと豪快に叩いて私に紹介した。
「本能寺の変の後…ヤスケはルイス=フロイス様のところへ訪れ殿の菩提を弔いたいと言って出て行ったそうなんですが‥どこに行くあてもなくしているところを京の鞍馬寺の僧が通りかかり天狗の使いだと思われてその後は‥ひっそりと鞍馬寺で僧の修行に励みながら殿の菩提を弔い生を終えたそうです。
今世では‥たまたまゴスペルの教師としてこの教会に訪れたところ‥智光がヤスケの名を口にして以来‥本能寺の変の話を夢にみているという事を互いに話すようになりまして‥最初は殿の事で私達も敬遠されていたのですが‥ゴスペルを通じて分かりあえるようになりました‥。
ヤスケが常々殿が父…光秀に対する思いをヤスケに語っていてくれた事を話してくれてあの子も随分自分のした事が浅はかだった事を悔いて‥懺悔していました。
それも全部ヤスケが見ていて殿の言葉を伝えてくれたから…過去の記憶を悔い改め‥暦の事に対しても戦う勇気がもてたのです。
これもひとえに殿とヤスケのお陰で御座います‥。
…でなければ‥私達はまた間違った見解で同じ過ちを起こしてしまっていたかもしれません‥。」

