殿から促されとりあえず去り際に明石少年親子に一礼すると…殿の後をついて歩き様に尋ねた。
「…なぜ…先程あんな事を…?」
殿はママから渡された広告と同じ商品を見つけざま私の問いかけに答えた。
「光秀の母も関係者とみた…。
わしを見るなり…目が泳ぎ身も震わせている様子から察するにわしの事をよく知る人物じゃろう…。
恐らく…玉じゃ…。」
「玉…?」
まるで猫のような名前に私は首を傾げてその名を呟いた。
「細川 玉じゃ‥。
光秀の娘で‥細川忠興のとこに嫁いだ。
熱心にデウス(イエス=キリストの事)を信仰しておったみたいじゃがのう!」
こんな時に日本史に強かったら頭の中にピンときただろうけど‥まるっきり歴史に疎い私は見当もつかず吐息とともに頷いただけだった。
「まあ‥。
わしも‥光秀と本能寺であんな事になったからのう‥!
その後‥光秀の繋がりのある者がどうなったかまではわからぬが‥光秀をサルが打ち取っておるらしいから‥生きておっても肩身は狭い生涯を送ったんじゃなかろうかのう‥!
さあ‥!
早よう‥!
買い物を済ませ帰ろう‥!」

