殿に言われて明石少年も殿を睨みつけた。
「恨みは…色々あるよ…。
所領を減らされて…宴で叱られて…挙げ句の果てには…人質にだした母を殺された…。
どれをあげても理由には…なるでしょ…!
でも一番はあなたを…信じていたからだ…。
信じていたのに…蔑ろにされた事が許せなかった。
それに…ただでさえ所領を減らされ家臣達も抱えているのに…不憫な想いをさせているというのに…羽柴氏の応援にいかなければいけない…あなたも武士ならば…家臣を持つ身であれば…自分の家臣を守るでしょう?
ただ…己の家臣を守っただけの事です…。
自分の家臣達まで捨て駒にさせない為に…!」
明石少年は苦痛な想いを訴え殿を睨んだ。
そんな殿は明石少年をジッと黙ってみて話を聞き終えた後ゆっくりと口を開いた。
「…であるか…。
わしがそなたの立場だったとしても…同じ事をした…。
ただ…そなたの気はそれで晴れたのか?」
殿の鋭く光る指すような視線に明石少年は…一瞬たじろぎぐっと言葉に詰まった。

