『武士ドルが斬る!?』〈前編〉



 「えっ…?」


 長らく返答がなかった私を…ジッとみた殿は突然尋ねられた。



 …殿の事…どう思ってる…?




 突然ふられた質問にただただ困り果てたものの…胸に手を当てて自分の気持ちを素直にひきだして言葉にした…。



 「…どう…と申されても…昔の殿の記憶もほんの少ししか思い出してはいません…。
 今は義務感でもなくて…頼まれたからでもなくて…まだ私達この時代では出会ったばかりだし…ここには…ここの流儀があります…。



 殿が私の事を大事にしてくれるのは…嬉しいですが…これから殿だって芸能界という所で仕事する事になると…私の存在が仇になるかも知れない事だってあるんです。

 私だって殿との現代での生活を守りたいけど…その前に殿が心配なだけです…。」



 私は思いつく限りの素直な気持ちを言葉にして殿に伝えた。


 「そうか…。
 わしは…またそなたに心配をかけているのじゃな…。

 わかった…。

 そなたとの事を秘密にするのは…あまり好ましくないが…それがそなたの願いであるなら受け入れよう…。

 ただひとつわしからも頼みがある…。」