私を素通りして…布団に転がった上から私はかけ布団をかけると…殿の頭を軽く持ち上げ枕の代わりに膝枕をしてあげた。
「ゆっくり…お休み下さいませ…。」
若の顔を真上から見下ろした様子に幼い若は…驚いて目を丸くしたものの胸元をトントン叩いているうちに眠ってしまった。
「若は…?」
様子を見にきた夫は…私が若を膝枕して寝付かせている様子にギョッと驚き横に座った。
「先にお休み下さいまし…。
私…。
このまま若君のとこにおりますわ…。」
「いや…しかし…。」
静かな寝息が膝元から聞こえてきたのに私は口元に手をあてて夫の言葉を制した。
夫は若の寝顔に優しい笑みをこぼし…部屋からでると布団を運んできて若の横に敷き横になった。
若はこの日グッスリ休み明け方まで私の膝枕てお休みになり…明け方城に帰る際、振り返り私に握手を求めた。
「世話になった…。
あっ…。」
呼び名をなんと呼べばよいか…詰まらせた殿に私は悟り…。
「類…とお呼び下さりませ…。」

