クシャ…。
写真を手で握り潰した殿は…鋭い瞳で肴の背後で布団にくるまれている人物を睨んだ。
「…濃は知っていてお前を別行動させているのか…?」
部屋に殿の低い声が野太く響いた。
「ええ…。
半田刑事もこの事は…ご存知なようです…。
ただ彼等が暦の一味として立証するには…証拠が不十分すぎるようでなるべく彼等の素性を暴く必要があるようでしてその事もあり…徳家殿の家に相談したようです…。
先程濃姫様の鷹が文を運んできて殿と一緒に芸能界に潜入捜査するような事書いてありました…。」
「まったく…!
それならそうと…いえばよいものを!」
肴の言葉に殿は思いっきり眉をしかめて唸った。
「濃姫様は…御館様が望む現代で…吉乃様と出会えた暁には …その2人の生活を優先して欲しいと想われていたからなのでしょう…。
濃姫様も吉乃様に御館様を預け肩の荷がおりるといっておられましたしね…。」
濃姫の想いを伝えた肴は…私に視線を移し言葉を伝えた。

