「さすが…濃君…!」
うなだれた私は濃君の言葉に飛び起きた。
「でもなんでまた…女装なんかしてたんだ?
しかも…この危ない殿と一緒にデビューだなんて…!!」
諷馬が横目で殿を見ながら濃君に尋ねた。
濃君は俯きその話題にきたか…というような感じで困った笑みを浮かべたのをみて殿が話に乱入して答えた。
「…本物の“濃姫”の代わりにわしを暗殺するためにたった1人乗り込んできた刺客だったのじゃ。
本物の濃姫の事を好いておったらしく‥わしの尾張一の大うつけという噂をきき濃姫の婚儀にかこつけて嫌がる本物の濃姫を輿から下ろして…自らが影武者…濃姫と成り代わり輿に乗り込み織田に嫁いできたのじゃ…!
本来なら刺客は殺すところじゃが…お互い好いたおなごの代わりにこの信長と一矢報えようという男気に心を打たれ…わしも好きな者と一緒になりたいが‥それがお家の為叶わぬという気持ちに共感してのう…。
そのまま男としての生を捨て、おなごとして濃姫として…この信長に仕えるならば…本物の濃姫も影武者濃も命は助けてやろうという事になりそのまま濃姫として仕えさせたというわけだ‥!」

