周りのそんな様子になど相変わらず目もくれず…湯気立つ皿に鼻先をつけると…殿はクンクンと匂いを嗅ぎそのまま皿に唇をつけてグイッと汁を一口飲んだ。
「――辛っ…!!」
殿は持っていた皿を慌てて食卓に置き口を手で押さえた。
「ママ…!!
水…水…!!」
その様子にママはハイハイとコップに水を入れて口を手で覆う殿に渡した。
「サブちゃん!
大丈夫…?」
呑気なママの問いもそれどころじゃなく…初めてのキムチ鍋初体験に身悶えながら水を流しこんだ。
「具と一緒に食わないからだよ…!」
諷馬はその様子に呆れた眼差しで殿にアドバイスした。
「う―む…!
現代では変わった食を好むんだな…!」
額の汗を軽く拭き取った殿は再び皿の中身をみて喉を鳴らした。
「殿の時代ではなんとよばれているのか分かりませぬが…こちらは南朝鮮半島の地域から伝わったものでございます。
現在では…大韓民国略して韓国と言われている場所です。」

