親の目前で堂々と…プロポーズの言葉を口にした殿は昔と変わらず迷いのない綺麗な瞳で私を見つめた。
私はパパとママ…そして諷馬を見渡した後…。
「仰せのままにいたします。」
どっと…涙がせきをきったように流れ私は一礼したあと殿の身体に抱きつき心に誓った。
今度は…とことん甘えてやるんだ…!
昔はお姉さんだったから私がリードしてたけど…今度はわがままもいっぱい聞いてもらうんだから…!
そして今度こそ本当に心から分かりあえるようなそんな夫婦になりたい…。
それが八右衛門兄さんが…私に用意してくれた帰るべき場所だから…。
殿は私の背中を撫でつつ…パパとママに向き直った。
「…わしに吉乃の生まれ変わりの真帆を嫁に貰えぬか?
この信長の生涯をかけて…今度こそ吉乃を幸せにする…。
まだこちらでは…手をかける事があるがわしが帰るべき場所は――真帆しかおらぬ故わしに…真帆を預けて欲しい。」
大胆不敵にも殿は…両親に深々と一礼して結婚の承諾を仰いだ…。

