パパは遠い目で私達を2人をバックミラー越しに眺めた。
「パパも…ただの迷信だと思ってたけど…権田教授から一連の京都の事件を聞いた時その話を思いだしてね…。
もし本当にうちに織田信長と名乗る人物が尋ねてきたら…その時は必ず聞いてみたかったんだ…。
父親としては…複雑だからね…。
真帆として…ではなく吉乃の代わりに真帆を嫁にやる気はなかったしね…。
ただ…実際にあってみて返答次第では何が何でも許さないつもりだったけど…信長くんのさっきの言葉を聞いて胸の内がスッとしたよ…。
ただ真帆の許嫁が400年前から決まっているなんて…すんなり受け入れられる事ではないのだけは…信長くんも承知して欲しい…。」
パパの言葉に殿は大きく頷いた。
「必ず…真帆と真帆との生活を守る…。」
力強く言った殿の言葉に…パパも頷きいた。
「真帆をよろしくお願いします。」
その言葉に殿は…深く頷いた様子を見ていた諷馬は舌打ちをして嘆いた。
「兄上様…。
何だってそんな遺言残したんだろう…。
俺がパパの立場だったら…絶対許さないよ…!」

