「えっ――――――――――――――――――――――!?」
その場にいた者達が殿の電撃発言に声をあげた。
…ああ…。
悪い予感が的中した。
…上手に嘘をついて欲しいのに…。
私は思わず唇をキュッと噛み締めた。
そんな殿は私の方を気遣うように一瞬チラ見して更に言葉を繋げた。
「正確にいえば…夫婦になりたいと約束をした女がいる。
その女には…別に周りに隠れて付き合っていたワケでもないが…不自由な思いはさせた故…もう今度は離れ離れで暮らすことなく堂々と夫婦になりたいと思っている。
…もちろんその女と夫婦になるには…銭は欲しいが…そんな障りがあるなら話は別だ…。
悪いが他を当たってくれ…。」
あえて誰とまでは伏せたままで…デビューの話を丁寧に断った。
「そっかあ…。
でも…まあ…。
ゆっくり考えてみて気が向いたら連絡して下さい。
これ私の名刺なんで…。」
徳家くんのパパさんは…残念そうに殿の言葉を聞き入れると名刺を殿に渡した。

