「しかし…。
そなたのその格好はなんじゃ…?」
端麗な細身の身体にフィットするように黒のトッパーカーディガンを羽織るその下にチャコール(濃い灰色)のネィティブ柄ドレープカットソーを着用し、普段は着物で隠れていた下半身はスキニーデニムブラックに包み込まれて全身…シュールに着こなしているその姿に殿でなくても驚かないワケない話であった。
「その言葉…。
そっくりそのままお返しいたします…。
自分は徳家殿のお父上が今回…武田の子孫か分かりませぬが…企画していた撮影を突如辞退したので代わりに自分をと頼み込み…徳家殿にここに連れてきてもらったわけです…。」
殿の言葉を突き返した濃はここにくる経緯を簡単に説明してくれた。
「そうだったんだ…。
さっき…電話では来る事は聞いてたんだけど…まさか…男装で来るとは思ってなかったからびっくりしちゃった…。」
殿と濃のやり取りに割って入るように続けた私の言葉に…徳家くんも苦笑いを浮かべた。

