ヒソヒソ話で耳打ちしながら囁いた言葉に思わず諷馬を小突いた。
「なんで…それ早くいわないのよ!」
「いや…だって…!
昨日は…そんな状況じゃなかったじゃん!
だいたい…姉ちゃんが…あいつとあんな事になってなきゃ俺だって言えて…!!」
ガシッ…。
「はい…!!
そこのお二人さん…!
兄弟喧嘩するなら外でやってくれるかな?」
互いに罪の擦り合いをしながらなじりあっていた私達の背後にいつの間にか回り込んでいた父は私と諷馬の襟元を後ろから掴んで渇いた笑いを浮かべた。
「アハハハ…。
喧嘩なんてね…。
諷馬…。」
「そ…そうだよ…。
パパ…!」
パパに疑いの目で見られた私達は…思わず強張った笑顔を浮かべつつ弁解をした。
パパは…ふーんと鼻から抜けるような唸り声をつきまた疑いながら私と諷馬の肩に手を置いた。
「…まあ…。
さっきの話もちょっと聞き捨てならないし…昨日も突然出かけた理由が何かありそうだから…後でシッカリ聞くとして…彼は君達の知り合いなの?」

