『武士ドルが斬る!?』〈前編〉



 「ちょっと―!?
 痛い!!
 諷馬離してよー!」



 ビルの中に無理矢理連れ込まれた後…ロビーで前止まった諷馬を睨み腕を無理矢理ほどいた。



 「いつまで…!
 手なんか年甲斐もなく繋いでるんだよ!!」



 ふてくされ気味の諷馬は嫉妬丸出しの目で私を睨んだ。



 腕をさすりながら…後から入ってきた殿と未茶と愛と合流してエレベーターに乗り込んだ。



 エレベーターに乗るのは…さすがに殿は初めてだったのか…。


 エレベーターに乗り込んだ後…扉が自動で閉まったのを見て突然騒ぎ出した。



 「吉乃!?

 この屋敷は…!
 忍びのアジトか!!

 絡繰りが施してあるぞ!!」



 「大丈夫ですから…今から上に移動しますから落ち着いて下さいませ!!」



 無理矢理前の扉をこじ開けようとした殿を取り押さえつつ…。


 エレベーターはまさかのこの状態で上昇してしまい…殿は思わず私の体にしがみつくように抱き寄せた。



 ―チン!?―



 目的地を知らせるベルが鳴り響き前方の扉が開いた。