濃姫との再会に声を弾ませながらハシャいだ私の様子に受話器の向こう側の彼女(もしかしたら…彼?)も感嘆をもらし穏やかな声で返した。
「うれしゅうございます。
ご自分も危険な目にあわれましたと申しますのに…我が身の事よりも私達の身を案じて下さるとは…やはり生駒のねえ様でございますわね…。
殿があなた様を唯一…無二な存在として大切になさる気持ちわかりまするわ…。
そういえば…殿にもう会われました?」
濃姫から切り出された言葉に…再びギクッと体が反応した。
「え…ええ…。」
言葉を濁しながらいる私の返事に濃姫は躊躇もなく…ズバッと斬り込んできた。
「殿がねえ様にまた無礼を働いたのですね…?
まったく…。
あれ程申しましたのに…!!」
いち早く私と殿の関係を察した濃姫は…殿に怒りの矛先をむけた。
「…ごめんなさい…。
私がちゃんと断らなかったから…。
…ごめんなさい…。」
なんだか今更取り返しのつかない罪悪感に苛まれて謝った。
濃姫はそんな私の言葉を聞き柔らかい物腰で語りかけた。

