「と…殿はそれで…どうしたの?」
突然…話題を変えられては違和感を感じながらも諷馬は言葉を返した。
『うん………。
大丈夫…。
今は…電気屋の前のテレビを恐い顔でみてるよ。
もしかしたらその内…徳家先輩から何かメールか電話くるかも!!!』
「えっ………!!
それは…困るっ!!!!!!!!」
諷馬に困るといっても仕方ない事だけど…私はおもむろに声をあげた。
『………そんな事いわれても…………!
徳家先輩のとこに…濃姫来てるみたいだよ!』
「えっ…!?
濃姫が…?」
徳家くんの話はスルーしたかったが…濃姫の名前を懐かしさから聞き食いついた。
『うん…。
まあ…ほら今、戸塚教授がご覧の通りの状況だから権田教授とともに徳家先輩の自宅にいるみたいでさ…。
あのうつけ殿の話もとりあえずしたら…後で羽柴豊さんのとこに濃姫を連れていくって話をしてたよ。
まあ…この際だから、徳家先輩にもハッキリ自分の気持ち言った方がいいんじゃない?
あっ…。
じゃあ…今から帰るからまた…!!』
「ちょっ…ちょっ…!!」
――――プツッ‥………ツー‥ツー‥ツー‥‥‥‥‥‥。
私の制する声も聞かず電話を切った受話器の向こうから空しい機械音が耳に残った。

