殿の姿を見つけた私は…そのまま背後に飛び込んだ。
「どうした?」
私の蒼白な顔をみた殿は…厳しい顔つきになり玄関の鍵を開けた。
急いで踵を返し部屋に戻ろうとした時…玄関の外にいたはずの諷馬をいきなり中へと投げ入れ諷馬は勢いのまま転がった。
「いてえ!」
頭を押さえた様子に…殿はいきなり諷馬の襟元を掴み睨んだ。
「何者だ!」
「はあ…何が…!」
諷馬もわけもわからずに投げられたのに対して殿を睨みつけた。
2人の様子に危険を察知し…私はなりふり構わず諷馬の前に出てしまった。
「なんだよ!
姉ちゃん…!
その格好―――!?」
諷馬が驚き声をあげたのに…我に返ってボタンのとれたシャツを手で覆って隠した。
「な…なんでもない!」
「なんでもなくて…そんな状態…になるわけないじゃん…!
まさか…………!?」
話の矛先が…必然的に殿に注がれた。
「あんた!!
姉ちゃんに何をしたんだ!」

