カチャ…。
錠を解く音が玄関から聞こえてきたのを捉え…再び玄関前に立つが一向に開く気配はない…。
仕方ないな~。
もう一度扉を叩こうと腕を振り上げたその瞬間…。
目の前の扉がいきなりひらかれたと思うと同時に腕に掴まれて強引に引っ張られた。
「きゃっ…!?」
あまりに突然の事過ぎて…私はあまりの恐怖に目を閉じた。
やがて…………。
固く温かさが頬に伝わり…鼓動の音とともに身体を強く包まれた…。
「―吉乃―。」
聞き覚えのある懐かしい声に私はゆっくりと瞳を開けた。
ぼやけた視界の先に…いつかの夢で見た愛しい人が段々鮮明に広がった…。
「と…の?」
言い終わるか言い終わらないかで…。
ぎゅううぅぅっっ~~~!?
「吉乃!?」
力の限りに抱きしめられて…さすがに呻き声をあげた。
「ちょっ…ちょっと…苦しい…!?」
私の呻き声を聞いた殿は…腕を緩めてくれた代わりに私を壁側に寄せて私の顔を仰がせいきなり唇を奪った。

