『武士ドルが斬る!?』〈前編〉



 「ちょっと…!?
 何してるのよ!!!」


 「いやあ~ママ‥!
 お向かいさんに筑前煮のお裾分け持って行くんだったわ!」


 携帯に密着して盗み聞きしていた2人は‥犯行現場を取り押さえられママは‥いそいそとお向かいさんに退散した。


 「明智光秀の事なら徳家先輩より‥俺の方が詳しいよ!!!」


 何を張り合っているのか‥開き直った諷馬は私に泣きついた。


 「女々しいっ!!!!」



 大きなため息をもらして諷間の頭を小突いた後‥先程書いたメモと今日借りてきた資料を持ち二階の階段を駆け上がり自分の部屋に逃げ込んだ。



 「はあっー。
 なんだかもう何やってるんだろう‥。」


 ベッドの上に体を放り投げ寝転んだ。


 「生まれ変わりかあ…。」



 人は何故この世に生まれてきて…そして…どこにいくのかって前にどこかで聞いたフレーズが頭の中に響いた。



 「人間…50年…。

 下天のうちをくらぶれば…。

 夢幻のごとくなり…。」


 …ふっと頭に響いたフレーズを口にする。


 私が吉乃だった時… 。

 何度もそのフレーズを舞う殿を見るのが好きだった…。
 一緒に舞った事さえあった。