『でも生駒さん。
なぜ突然…明智光秀の事を?
何かあったの?』
ギクッ…。
確信迫った徳家君の質問に書き進めるペンが止まった。
今日の事言うべきか…。
それとも…このまま様子をみるべきか…。
私は徳家君の質問にどう返答しようか悩んでいた。
『生駒さん?』
受話器の向こう側から‥徳家君の声が響いた。
意を決して…話してみようと気持ちを固めた時…………。
『あっ…。
ごめんね。
話の途中だけど兄貴に呼ばれちゃったから俺…そろそろ行かなきゃ!!
明智光秀の事調べて…今度会った時分かりやすくまとめとくね!!
ゆっくり話せなくて本当ごめん…。
あとでまたメールするね!!』
受話器の向こう側で何人かの男性が徳家君の名前を呼ぶ声が微かに聞こえてきたのに…徳家君は申し訳なさそうに謝った。
「ごめんね~!!
忙しいとこ引き留めちゃって‥!
自分でも調べてみるよ!
じゃあ‥またね…!」
徳家君の“またね!!”を聞いた後お互い電話を切った。
明石少年の事言えなかった事に対して何となくホッとして両隣に気配を感じ右‥左と首を横に振ったその先に‥。
右に‥ママ。
左に‥諷馬。
‥の存在にこの時初めて気づき声をあげた。

